2008年04月09日

【号外】飛び込み訪問と店頭販売では、どちらが売れる?「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(3)

前々回と前回に引き続き、「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた以下の質問と回答を掲載させていただきます。


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│【Q3】飛び込み訪問と店頭販売では、どちらの方が売れるのか?
└─────────────────────────────
【A3】会社や店舗を単位として考えるなら、以下を理由に店頭販売と考えます。

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 <1>お客さまの多くが「飛び込み訪問を好まない」&「店頭販売を希望している」から。
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今や、社会は猛烈な速度で動いています。
そして、お客さまは、公私共に忙しくしています。
お客さまの多くは、用が無い時に見知らぬ営業マンと会うだけの時間的&精神的余裕を持っていません。

今や、自動車は、巷に溢れています。
そして、お客さまは、自動車に対し、実用性だけでなく、アクセサリー性やホビー性を求めています。
お客さまの多くは、それらを実車のある店舗で体感&評価したがっています。


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 <2>チームプレーを旨としているから。
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番組内でホンダの相澤さんもおっしゃっていましたが、飛び込み訪問を成功させるには、実際のところ大変です。
というのも、実施中、自分以外頼りにならないからです。

飛び込み訪問は個人プレーを旨としています。
実施する営業マンの資質が高くなければ、実施できないのはもちろん、実施しても売れません。

トヨタの湯浅さんは、飛び込み訪問について、「はっきりいって断わられにいくような仕事であり、その断りをできるだけ最後のほうに持っていく(ことが大事」とおっしゃっていました。
また、実施理由について、「厳しい現場の厳しい状況を味わいながら、お客さまのありがたみを味わうため」とおっしゃっていました。

会社や店舗を単位として飛び込み訪問を行い優れた販売実績を創出するには、営業マンの大半が湯浅さんのような非凡な営業マンでなければいけません。
甚だ恐縮ですが、今、自動車販売会社が、非凡な営業マンを多く採用し長く働いてもらうことは、簡単ではありません。

一方、これまた番組内で相澤さんがおっしゃっていましたが、店頭販売を成功させるのは、飛び込み訪問と比べると格段に楽です。
というのも、実施中、自分以外の店舗スタッフも全て頼りになるからです。

前号で申し上げたように、店頭販売はチームプレー(=店舗スタッフ全員で来店客をもてなすこと)を旨としています。
実施する営業マンの資質がさほど高くなくても、他の店舗スタッフから支援を受けながら実施できるため、飛び込み訪問よりも遥かに売れます。

相澤さんは、「私たちには、湯浅さんのような優秀な社員が居ない」とおっしゃっていました。
また、以前拝聴した講演会では、「採用では、知識よりも人柄を、性能(習得技術)よりも性格を重視している。入社することは簡単だ。」とおっしゃっていました。  

会社や店舗を単位として店頭販売を行い優れた実績を創出するには、店舗スタッフ全員が経営者(=チームリーダー)が唱えるチームプレーの理解(心酔)者&実行者であればOKです。
もちろん、経営者にとって、「チームプレーの方向性と内容を策定するコスト」と「策定したチームプレーを店舗スタッフに理解(心酔)&実行してもらうコスト」は少なくありませんが、「非凡な営業マンを多く採用し長く働いてもらうコスト&確率」を勘案すれば割は悪くない、と私は考えます。



※関連記事
ホンダカーズ中央神奈川の相澤賢二会長の講演を拝聴するの巻

※関連号外
飛び込み訪問は、そんなに売れるのか?〜「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(1)
店頭販売は、そんなに売れるのか?〜「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(2)
店頭販売で思うように売るには?「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(4)
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