2008年04月07日

【号外】店頭販売は、そんなに売れるのか?〜「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(2)

前回に引き続き、「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた以下の質問と回答を掲載させていただきます。


┌─────────────────────────────
│【Q2】店頭販売は、そんなに売れるのか?
└─────────────────────────────
 【A2】経営者が以下の資質&行動習慣を持てればor持っていれば、「イエス」です。

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 <1>店舗スタッフよりも、お客さまの心情&心理変化に敏感である。
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さもないと、お客さま満足の高い店頭営業活動(プロセス)を策定できないのはもちろん、店舗スタッフをリード&マネージできません。

相澤さんは、お客さまの心情&心理変化について、次のようにおっしゃっていました。
(※文語として編集しています。)

(※汚れを隠すために貼ったポスターをはがしながら、サービススタッフに対して)
これを見たら、お客さまは、「自分の車もこれくらい汚くされる(のだろう)」と思う(ぞ)。

お客さまは(車を買うために販売店へ訪れているが)、(店やスタッフから)さも「買え!」と言わんばかりにもてなされるのは好きじゃない。

お客さまは、売り込まれるのは好きじゃない。
お客さまは、自分の意思で買いたい(ものだ)。

店頭販売は、お客さまが嫌がることをしなく済む販売手法であり、この点において飛び込み訪問と一線を画している。

あるお客さまが、ある販売店へ行った。
そこの販売店の営業マンは、店の良さ、車の良さ、サービスの良さを(そのお客さまへ)訴えた。
そのお客さまは、(車を)買わずに家へ帰った。
次にそのお客さまは、当社の販売店を訪れた。
当社の営業マンは、そのお客さまに思い切りしゃべらせた。
そのお客さまは、当社で車を買った。
(お客さまに話をするのではなく、)お客さまの相談にのることが、今の商談だ。
  

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 <2>店舗スタッフにチームプレー(⇔個人プレー)を奨励でき、かつそのプロセスと結果を評価できる。
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さもないと、店舗スタッフが店頭営業活動(プロセス)に専念できないのはもちろん、そもそも店頭販売が成立しません。

相澤さんは、チームプレー(=店舗スタッフ全員で来店客をもてなすこと)について、次のようにおっしゃっていました。
(※文語として編集しています。)

私たちには、湯浅さんのような優秀な社員が居ない。
だから、チームで(車を)売っている。

飛び込み訪問から車を売ることは、根性が要るし、大変だ。
それに対し、チームで車を売ることは、(格段に)楽だ。

店で売ると、(一人の営業マンが販売した)一台が、(店舗スタッフ全員が販売した一台になり、結果、店舗スタッフ)全員の喜びになる。

お客さまは、店に居て、(店舗スタッフの所作が良いと、)「何だか気分が良い」とお感じになったり、(店舗スタッフの所作に違和感があると、)「何だか気分が悪い」とお感じになったりする。

お客さまは、「(この店のスタッフは自分のことを)気づいてくれているな」とか「この店のスタッフは)細かいところまでやっているな」とお感じになった時に、「この店はいい店だな」とお感じになる。

相澤さんのお店のスタッフさんは、全員毎朝一時間早出します。
(※早出手当が支給されています)
そして、手分けして、店舗から約半径二キロを掃除します。
このことをきっかけに、地域から表彰されたり、車が売れたりしています。

彼らは、お客さまの車が敷地の中へ入ってくると、先を争って出迎えます。
雨の日は、傘を持ってダッシュします。

店のドアは、殆どが、自動ではなく、手動です。
が、お客さまがドアを開けることはありません。
ドアは、女子スタッフさんが笑顔で開けています。

営業マンさんは「商談状況報告書」を店長へ提出し、店長はそれを顧客情報として店舗内で共有します。
担当営業マンが外出中にお客さまがお見えになっても、店頭当番スタッフが代わって応対します。


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 <3>店舗スタッフ価値の向上にコストを継続投入できる。
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さもないと、店舗スタッフが「購入支援者」から「キャッシュレジスター(=お客さまのオーダーを受けるだけの人)」になってしまうのはもちろん、店舗スタッフがお客さまへ提供できる満足が高まりませんor漸減します。

相澤さんは、店舗スタッフの価値を向上させるために、次のことをなさっています。
 (※過去に拝聴した講話の内容も含まれています)

【1】行動指針(「30S」)の設定と浸透
【2】OJT(=社内研修」)の推進
【3】車両購入客とサービス入庫客の満足確認(=「お客様アンケート」の発送)
【4】「お客様アンケート」回答客に対する礼状の送付
【5】「お客さまアンケート」回答結果に基づく店舗スタッフの業績評価
(←「お客さまが(社員に)給料をくださる。お客さまが(社員の)給料を決める。」)
【6】課題図書の支給と感想文の収集
【7】社内留学制度の設計と運用
【8】女性スタッフ向け茶道研修の毎月開催


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 <4>店舗価値の向上にコストを継続投入できる。
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さもないと、店舗が「店(=お客さまに商品を見て、触って、乗って、楽しんでいただく場」から「営業所(=営業マンの活動本拠地)」へ変わってしまうのはもちろん、店舗がお客さまへ提供できる満足が高まりませんor漸減します。

相澤さんは、店舗の価値を向上させるために、次のことを実行なさっています。
(※過去に拝聴した講話の内容も含まれています)

【1】以下【2】〜【5】の検証を主眼とする店舗巡回
【2】お客さまの目につき易い箇所(ショールーム、トイレ、駐車場、サービス工場、展示車、試乗車、プライスボードなど)の清掃の徹底
【3】ショールーム作りのコンセプト(=居間)の設定と浸透
【4】ショールーム作り用の予算(=三万円/月)の設定と配分
【5】奥さまでもわかる商品説明ポップ&ツールの制作の推進
【6】顧客向けエンジンオイル交換の低価格設定(=1,000円)
【7】早朝店舗周辺(※店舗から約半径二キロ)清掃の推進
【8】「整備作業開始待ち時間ボード」の設置
【9】車両購入客とサービス入庫客の満足確認(=「お客様アンケート」の発送)
【10】「お客様アンケート」回答客に対する礼状の送付
【11】「お客さまアンケート」回答結果に基づく店舗の改修
【12】役員及び本社スタッフによる店長業務の代行



※関連記事
ホンダカーズ中央神奈川の相澤賢二会長の講演を拝聴するの巻

※関連号外
飛び込み訪問は、そんなに売れるのか?〜「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(1)
飛び込み訪問と店頭販売では、どちらが売れる?「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(3)
店頭販売で思うように売るには?「カンブリア宮殿/“売り”の極意教えます〜2008年凄腕営業マン列伝」の視聴者から寄せられた質問と回答(4)

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