2010年08月18日

【号外】エコカー購入補助金駆け込み需要を後押しする営業活動に対するSさんの思い

まもなく、エコカー購入補助制度が終わろうとしています。
自動車販売店は、営業マンさん共々以下のセールストークを連呼しています。

「補助金ギリギリです!」
「○○(※車種名/グレード名/色)ならまだ間に合います!△△(※競合車名/グレード名/色)ならアウトです!」

この営業活動は、駆け込み需要を後押ししています。
私が管理人を務める新車購入支援mixiコミュ「後悔しない新車購入研究会」(↓)は、ここのところ、補助金目当ての購入相談で大盛況(笑)です。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2750302
(※閲覧にはmixiのIDが必要です。IDをご希望の方は堀宛へメール願います。)

しかし、この営業活動は、高確率で将来需要を減らします。
なぜならお客さまは、益々「新車は価格(購入条件)で買うモノ(=コモディティ)」と思うようになるからです。
営業の本質は、「商品の購入判断基準の教示」です。
「安上がりに買えるタイムリミットの今が新車の買い時である」旨の営業活動は、「新車の購入判断基準は価格である」旨お客さまを啓蒙しているのと同義です。
お客さまは、いよいよ「今使っている車の修理が困難/不合理」かつ「購入が安上がり」でないと、新車を買わなくなるでしょう。

この営業活動に疑問を抱く自動車販売店営業マンさんがいらっしゃいます。
Sさんです。
過日、Sさんは、この営業活動を「買い手(お客さま)都合の無視」と解釈し、「今こそ行うべきは売り手と買い手がWin-Winの関係になれる営業活動ではないか」とmixi経由で説いてくださいました。

私は、Sさんの思いに共感と希望を覚えました。
つきましては、今号は号外とさせていただき、Sさんから頂戴したメッセージを以下掲載させていただきたきます。
ご参考になれば幸いです。(礼)
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

補助金終了迫っておりますせいか?
販売現場でも駆け込み需要が多くなってきました!

先週の土日(※「8月7〜8日」と推量)は補助金終了の特別展示会を行いました。
5人の営業マンで21台の受注を頂きました。
店舗の月間目標の半分を二日間で行いました。

こんなときだから、買い手の意見が重要なのに、
上層部からは、売り手サイドの都合で売れと言われています。
在庫販売で、無ければ、色を変えて売れとか、装備を変えて売れとか。
予算が無い客には、前倒しでローン組ませて買ってもらえとか。
「今買わない客は馬鹿か変人だ」と言い切る役員もおります。

当社の社長は、ことある事に「自分の幸せを求めなさい」と言っています。
要は、収入を増やす事で生活が豊かになり、家族が幸せになる。
車をどんどん売って儲けよう。
その為の活動をしよう。
今買ってもらうようにお客様を囲いこもう。
それが自分の幸せに繋がる。
ということなのでしょう。

これはこれで正解なのかもしれません。
ただ、自分なりには、「少し違うかなぁ?」って思います。

たしかに、売って儲けて幸せになるのは良いことです。
でも、その為にお客様の都合を無視し、
「自分の幸せ=売り手の幸せ」になっているようで。
自分にとっては、売り手も買い手もWin-Winな関係であることが
幸せだと思っています。

9月以降、車は売れないと危惧されているようです。
でも、ちゃんとした顧客付き合いしていれば、
需要はまだあると思っています。
甘い考えでしょうか?



※関連号外
環境対応車(エコカー)代替補助制度を契機に体感/実感/再認識した顧客向け営業活動の一心得
低迷している新車販売を反転させるヒントを秘めた私事の他業界事例

▼その他の号外▼
カスタム検索

トップページ趣旨メールマガジン版(無料)のご案内筆者と会社

この記事へのトラックバックURL